8月は暑さのため、イベントはお休みとなりますが、9月19日開催予定の「絹の道をめぐる歴史ウォーキング」の下見に行ってきました。
八王子市鑓水には、江戸~明治時代に八王子から横浜まで生糸を運んだ「絹の道」が今も当時の面影のまま残っています。
JR片倉駅を出発して、しばらく歩くと「慈眼寺」があります。参道の入り口には道標が立っています。赤い山門には2体の仁王像がにらみを利かせ、参拝者を迎えます。境内には樹齢約400年のといわれる榧(かや)の木、そして約300年と言われる銀杏の木がそびえています。
裏山を登り、広々とした墓地に出ます。しばらく、住宅街の中を百日紅の花やむくげの花を見ながら歩きます。
次は、白蛇を御神体とした「打越弁財天」です。養蚕が盛んなこの地では、丹精こめて育てた繭をねずみに荒らされ困ることから、ねずみを退治してくれる白蛇を祀るようになったそうです。
湧き水の池がある「いしばしいり緑地」の緑の木陰の道を歩きます。
バイパスわきの道をしばらく歩くと、長い階段が目の前に現れます。その階段を上ると、八王子の街並みが見渡せます。道了堂跡の入り口には、絹の道の石碑が立っています。明治8年に建立された道了堂は、絹の道の中継地として栄えたそうです。ここから絹の道資料館までの道が、文化庁によって「歴史の道百選」に選定されています。
絹の道を歩くと、見事な石垣の上に建てられた「絹の道資料館」が見えてきます。庭には、土蔵や排水溝の跡が整備されていて、展示室内には絹の道や製糸・養蚕に関する資料が展示されています。
絹の道資料館を背に、青々とした田んぼを見ながら、諏訪神社へと向かいます。
「諏訪神社」の入り口に並んでいるいくつかの灯篭には鑓水商人の名前が見て取れます。拝殿の裏には、諏訪神社、子之神社、八幡神社の三社の本殿が祀られています。覆屋の中にある3つの本殿の彫刻がそれぞれ見事です。
御殿橋のそばにある道標を見て、次の永泉寺へと向かいます。
「永泉寺」は、鑓水商人であった八木下家の母屋を移築して本堂にしています。その本堂の前には、明治17年の火災で幹の半分が焦げた柿木が、今も元気に実を生らせていました。
最後に、養蚕農家としての様相をよく残している「小泉家屋敷」を外から眺めます。残念ながら、現在も住居として使用しているため、中には入ることはできませんが、大きなかやぶき屋根の母屋はその当時をしのぶことができます。
イベントは、まだ暑さが残る9月19日に行います。9月1日には、事前講座「八王子織物の歴史」で八王子織物の歴史を映像と講義で学びます。併せてご参加ください。お待ちしております(^^)
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